2009年9月26日土曜日

ラップトップラブ 1


いつものカフェでキーボードをたたいていた。明日までに送らねばならない原稿がまだ未完成なのだ。あせってはいないにせよ、時間がせまっている。今日は徹夜覚悟だな。あたりまえか。

コーヒーのおかわりをもらうためスタッフに声をかける。もう何杯飲んだか忘れるくらい飲んでいる。完全にカフェ中だ。

一息ついていると、店の入り口からお客さんが入ってきた。年の頃二十歳くらいか

若いお嬢さんのようだ。奥の一人掛けのソファに座った。長いストレートな黒髪の感じが今どきの茶髪のくそガキと対照的なのが印象深い。服装も地味なのに品があるように見えた。いやあれはきっと良質なものを着ているに違いない、そう勝手に解釈した。

店のスタッフが彼女に注文を聞きにいったところで俺は自分の仕事を思い出し、またキーボードをカタカタたたき始めた。するとこのキーボードをたたく音が別の方向から聴こえてきた。どこから聴こえているのか見渡すと、なんとさっきのお嬢さんではないか。ラップトップを開き、手慣れた様子でキーボードをたたいている。まあ今はだれでもパソコンを使う時代だからどうってことはないが、何か気になってしまう。さっきまでの集中力がなくなりそうだ。気持ちを切り替えて原稿に集中せねば。


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